【書評】東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にはかなわない

 著者は、東大卒プロゲーマーの「ときど」さん。本名は谷口一(たにぐち はじめ)さん。

 えっ、ゲームするだけでお金もらえるの?

 プロゲーマーってどうやって生計を立てているの?毎日どんな生活しているの?
  

 東大卒なのにゲーマー???どういう心境?

 この本は、こういった疑問に答えてくれる本です。

目次
1. 東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にはかなわない
2. この本をおすすめの人
3. 本を読んだ感想
4. 参考図書

東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にはかなわない

タイトル東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にはかなわない
著者ときど
出版社PHP研究所
発行日2014/7/15
本体価格760円

ときど(1985年7月7日 – )は、日本のプロゲーマー。ジャパン・eスポーツ・プロライセンス保持者。 本名は谷口一(たにぐち はじめ)。沖縄県那覇市生まれ、神奈川県横浜市育ち。 麻布中学校・高等学校卒業後、一浪して東京大学理科一類に入学。同大工学部マテリアル工学科卒業。東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻中退。父は東京医科歯科大学名誉教授の谷口尚。 その学歴から「東大卒プロゲーマー」として知られる。

ときど – Wikipedia

「ときどさん」はこのように案内されています。eスポーツはコンピューターゲームを「競技」として捉える際の呼び名です。ときどさんは格闘系のゲームのプロのようです。

 プロゲーマーってどうやって生計を立てているのか、毎日どんな生活しているのか、東大卒なのにどうしてゲーマーになったのか、東大に入学するまでの生い立ちなんかが、この本に赤裸々に書かれています。

この本をおすすめの人

  • プロゲーミングってどんな世界か興味がある人
  • ときどさんに関心がある人
  • 本のタイトル「論理は結局、情熱にはかなわない」の意味を知りたい人
  • 父と子の関係に悩んでいる方

本を読んだ感想

情熱の素晴らしさ

「論理は結局、情熱にはかなわない」、この言葉を聞いて、皆さんはどう感じたでしょうか。たぶん、

ときどさんはゲーム🎮にとっても情熱をもってたから、結局、理屈では安定な生活がいいと分かっていても、情熱の赴くままにプロゲーマーになったんでしょ?

ときどさんはゲーム🎮にとっても情熱をもってたから、「好きこそものの上手なれ」って感じで、ゲームのテクニックに強い人にも勝っちゃうって感じ?

って、イメージしたんじゃないでしょうか。半分は当たっていると思います。

ただ、この本の「論理は結局、情熱にはかなわない」の意味はもう少し深い意味のようです。ときどさんの人生の節目節目で登場する出来事のテーマが「情熱の素晴らしさ」になっていて、そこではことごとく「情熱が勝つ」を感じることができます

理想的な父子

この本にはもう一つ裏テーマがあるような気がします。それは「父と子」です。

この世の相場は、だいたい、父が偉大なら、子供はポンコツ、です。子供にとって父は最初に触れる「社会」。成長していく過程でも、「父」の影響を受けることが多いと思います。

この本にはたびたび「ときど」さんの父親が登場しています。「ときど」さんの人生で父親からどんな影響を受けたのかがよくわかるように書かれています。

父親は「東京医科歯科大学名誉教授の谷口尚さん」。学者さんです。一見、学者とプロゲーマーって関係なさそうな気がしますが、どちらも「好きが高じて」の職業、どちらも「会社員じゃない」、どちらも「日常生活にすぐに役立つ商品やサービスを提供しない」、どちらも「頭をとても使う」、とかなり似てる側面もある気がします。

この父あってこの子あり。そんな印象の親子関係のように感じました。

自己採点(満点:☆☆☆☆☆)
読みやすさ☆☆☆☆☆
分かりやすさ☆☆☆☆☆
お役立ち度☆☆☆
ストーリーの一貫性☆☆☆☆☆
推奨度☆☆☆☆

参考図書

「勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」」梅原大吾(小学館)

「世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0 」ときど(ダイヤモンド社)

「プロゲーマー、業界のしくみからお金の話まで eスポーツのすべてがわかる本」黒川 文雄 (著), 加藤 賢治 (編集), 染谷 昌利 (編集)(日本実業出版社)

「みんなが知りたかった 最新eスポーツの教科書」岡安 学(秀和システム)

「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」キングスレイ・ウォード(IBCパブリッシング)

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